その他諸々

その他の走り書き。

スコーンを焼く。スパゲッティを眺める。

とっておきの昨日が終わり、普通に朝になった。

寝起きにぐずぐずしていたら妻が朝食に野菜スープを作ってくれたので、それを食べる。美味しい。

カメラを出すとまだ撮られ慣れていない妻は表情が減る。私もかしこまった感じでカメラを構えてしまうので、中々まだむずかしい。

昨日買った強力粉をつかって、スコーンを焼いてみることにした。
ベーキングパウダーがギリギリ残っていた。使い切る。
調べてみると、意外に簡単につくれるものだったけれども、バターを大量に使うようで思わずレシピを二度見してしまった。
粉を混ぜて卵とバターを入れる。さらに混ぜる。冷蔵庫で生地をすこし冷やす。切り分け成形する。卵黄を塗る。卵黄を塗る?
人生で初めてする作業だ。
卵を割って、記憶をたどりながら黄身だけを分ける。溶いてスコーン生地に塗る。
卵白をどうすればいいのか戸惑う。卵白のみの使いどころがわからない。けれどなんだか勿体ないので、とりあえずタッパーに入れて冷蔵庫にしまっておく。
スコーンをオーブンに入れて焼いてみる。
卵黄を塗った部分が想定よりこんがり仕上がってしまったけれど、美味しそうに焼き上がる。
焼きたてだからか、市販のスコーンよりもほくほくと柔らかい。美味しく出来た。
たくさんつくったので、半分は明日食べるように冷蔵庫にしまっておく。

午後には特に予定がなかったけれど、京都芸術センターでイベントがあることを思い出す。
妻を誘ってみると、しぶりながらも一緒に行ってくれることになった。外は雨が降っているので無理もない。

バスに乗って四条烏丸まで向かう。
会場に着くと、おもったより受付にスタッフがたくさん居た。
今日開催されているのは、コレクティブであるスローイングスパゲッティによるイベント。
京都芸術センターの25周年を祝う祭りをやると聞いていたが、会場はあまりイベントらしい空気はなかった。
長い廊下には本日の開館時刻から明日までのタイムスケジュールが、レッドカーペットのように長々と床に広げられている。来場者がタイムスケジュールに記入しているところが見える。

会場にいたスロスパメンバーのI藤くんが声をかけてくれる。
「僕、いまから一時間誰にも背中を見られてはいけないんです。壁際を歩くためにコニシさんの背中をかしてくれませんか」
スタンド攻撃を受けている友人に会うのは初めてだった。
背中同士をぴったり合わせながら、壁際まで無事にI藤くんを届ける。こういう時に必死に背中を見ようとするような真似をするような人間にはなりたくない。
廊下の突き当たりの部屋に入ると、事務机に出品分の物販が並んでいる。
部屋の片隅には大きな円卓があり、スロスパメンバーがホワイトボードをバックに話し合っていた。
これからのコレクティブとしての活動に持続性があるのかどうかといった内容を話している。
本当に普通に話し合いをしている部屋だった。入って良い場所なのか戸惑いそうになるくらいに。
メンバーたちがメンバーの為の話をしているので、入っていく理由もきっかけもなく、なんとなくまた廊下に出ると、おなじような来場者たちが溜まっていた。

ふと窓際をみると、作家のヤマモトコウジロウさんが居た。
アコギをかき鳴らし、竹原ピストルのような渋い歌声で、あいみょんの「君はロックなんて聴かない」を歌い上げていた。なんでだよ。あと歌がうまい。
その隣には作家のF越くんがたたずんでいて、まるで恋人のような優しいまなざしでコウジロウさんの横顔を眺めていた。こっちもなんでなんだ。

F越くんが牛乳パックを持っていたので聞いてみると、ピンホールカメラを作るために飲み干したのだという。
廊下ですこしすごしたので、また奥の部屋に戻ってみたが、やはりメンバーたちでの話し合いが繰り広げられていた。今度はコレクティブ内でのイニシアチブについて話しているようだった。

これ以上何もおこらないような気がしてしまい、会場をあとにすることにしたけれど、そういえばF越くんがピンホールカメラでなにをするのか、そしてなぜI藤くんは背中を見られてはいけないのかなどは分からないままだった。

私の見えないところで複数のパフォーマンスが平行していたような気はするが、おそらくメインである話し合いは少し眺めるだけに終わってしまった。ただでさえ人数の多いコレクティブ(10人前後いる)なので、話すこと自体も大変なんだろうなとは思いつつ、スロスパを鍋の外から眺めることしか出来ない退屈さを握りしめてバスに乗って帰った。

家に帰ったあと野菜と豚肉を蒸して食べた。
妻は歩き疲れて少し寝るとのことだったので、私は風呂に入ることにした。
風呂を上がったら少しゲームをして今日は寝よう。

パフォーマンスや、オープンな状態で開催されているものに対して、自分はライブ感のあるウマみをどうしても求めてしまうなと思う。あのイベントはリアルタイム、かつ開かれた状況でやる意義のある部分がどれくらいあったのだろうか。うまく上手く掴みきれないまま。
今日はここまで。