目を覚ます。妻が憂鬱そうに出勤する。目一杯見送る。
最近妻は仕事が忙しく、朝早めに出て夜遅めに帰ってくる。
なので私は変わらずに、できる限り美味しいご飯を作って、家事を全部済ませて、妻が寝る前は全身をマッサージして疲れをほぐす。それを繰り返す。
妻はせめて家では楽な格好をして、ころころと寝転がって、あとはふんだんに私に我が儘をいいつけてくれたら良い。お疲れ様ね。
偉すぎる、凄すぎる、眩しすぎる妻を毎日見送る。
玄関は西向きなのに毎朝後光が差して見える。
今日は私は夜に友人と会う予定をしているので、妻の帰りを迎えられない。
なので帰ってきた妻が私不在でもころころ出来るように場を整えておかないといけない。任せろ。
洗濯物を取り込んで畳む。
脱ぎ散らかした服を回収して(妻の匂いがするのでやっぱりちょっと嗅いだりする)、洗濯機を回す。
床掃除をして、ゴミをまとめたりする。
食器を洗って、排水溝のネットを替える。
ポットのお茶が残り少なかったので、私が飲みきる。そんで妻が最近買ってきたコーン茶を湧かして置いておく。家に帰ったらいっぱいコーン茶を飲みなね。
届いた荷物の包装や段ボールを整理する。
洗濯機が終わったので、ベランダに干す。
今日は天気が良い。風もそんなに強くないので、刺すような寒さもない。全部終わったら散歩だ。
遠隔でお風呂を沸かすことが出来たら妻が帰るタイミングで湧かしておけて良いけれど、そんな機能はない。
もしかすると最新のスマートハウスとかだとそういうことも出来ちゃうんだろうか。出来たらいいな。
ひととおり落ち着いたので、お昼ご飯を食べる。
あんなに沢山作ったグリーンカレーもあと一食分くらいになった。
また明日は何かご飯を作るぞ。次は何にしようか。
食べた分の食器も洗って、家をでる準備をする。
今日は久しぶりに河原町のなかをぶらつこうかと思う。
普段は映画館に行くとき以外ちょっと避けているので、服をみたりとか眼鏡をみたりとかを今日はしよう。
着替え終わって外に出る。
河原町までゆっくりあるいていく途中、だんだんと人混みが濃くなっていくのを実感する。
西日を感じて、もう夕方になってしまったなとも気付く。
眼鏡屋に寄って、かわいい眼鏡を探す。
先日8年選手の眼鏡がすこしゆがんでしまい、眼鏡屋に持って行ったところ、「このモデルはもう廃盤だし金属疲労も起こしているので買い換え時かも」といった旨を伝えられた。
完全に駄目になる前に次の眼鏡に目を付けておきたい。
鼈甲柄の眼鏡でかわいいのを見つける。
鼈甲柄は個体差があるので、いつか眼鏡を新調するときにもコイツが生き残っていたらコレにしたい。
眼鏡屋を出て服屋を何軒か回る。
いまのところ欲しい服はないのだけれど、妻に似合いそうな鞄を見つけたりした。
すこしお金を貯めたらプレゼントとかもしたいな。
なにかのタイミングに合わせて出来たら良い。何ならなんのタイミングじゃなくても良い。
店を出て喫茶店に向かう。
マルヤマに到着して一息つく。
厳かにおしゃれなカフェや、チェーン店にはない安息がこういう喫茶店にはある。
もう若干“家”だと思っているまである。
本を読み進める。
今は安部公房のインタビューとエッセイをまとめたものを読んでいるけれど、つくづくこの人は理系なんだなと思わされる。口調やその脈絡からひしひしと感じる。
本は5割くらいまで進み、ぼちぼち閉じる。
ポメラを開いてブログを書く。
今日の予定はこの後の友人に会うことなので、ほんとうに何も起きていないのだけれど、なんだか楽しい一日だった気がする。
妻をリアルタイムで迎えられない分、帰ってきたときに喜んでくれたらいいなと家事を張り切ったからだろうか。
居ても居なくても私をたのしくさせてくれるのだから妻は凄い。
しかも居たらむちゃくちゃたのしい。居るに越したことはない。
けれど妻は働く。頼もしい。逞しい。
せめて他のことはやらせてください。ありがとね。